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2月20日 ……えっ?ペットも鳥インフルエンザ?
( わが家の鶏物語―二月編 ) |
どうやら決着したようだ。今回も茶の雄鶏がボスの地位の防衛を果たしたようだ。
十日程前から、ちょうど立春を過ぎたあたりから、鶏小屋がにぎやかになってきた。二羽いる雄鶏が勢力争いを始めつつあった。なかなか季節の変化に敏感だ。春の気配をちゃんと感じているのだ。
この二羽は十一羽兄弟の内の二羽である。最初は白系の雄鶏がバンを張っていた。茶系の雄鶏が鳴き声をあげようとすると、しつこくおっぱらっていた。雌鶏を仕切っていたのも当然白系だった。脚の悪い雌鶏一羽がやっとこさ茶系の雄鶏が手を出していいメスだった。
ところが、それが次の年逆転した。いつ戦いがあったのか、この時ははっきり確認しなかったが、気がつくとボスの地位は入れ替わり、虐げられて(?)いた茶系が鬨(トキ)の声を高らかに上げていたのだった。そして、このまま決定でいくのかと思った。
それが再びここでボス争いが始まったのだ、季節の訪れに正直に反応して…。
二羽の雄鶏は、庭はもちろん狭い小屋の中でも、一世を風靡したエリマキトカゲよろしく首の回りの羽を逆立てて、頭を下げあって、闘牛の牛とおなじく威嚇し合い、飛びかかる。脚と嘴をフルに使って相手に飛びかかる。敵に背中は見せない。
「おっ、白が茶の羽をひっぱった!」
「あっ、茶が白を蹴り上げた!」
いやあ、たいへんだァ、こりゃ。数日経つと双方の鶏冠(トサカ)は出血したところが黒く変色し、それがまた日毎に増えていく。まだ決着は付かない。「しばし休戦」のタイミングをどう合図しているのか、ある時はみんなでエサをついばんでいたりもする。そしてまた、白が「コケコッコオー」と鳴く。宣戦布告の合図のようだ。どうなるのか?
「もーオ、一年交替にしたら?」
しかし、鶏の世界はそんなのはないらしい。まいった≠ニ合図するまで続くのだ。
そして、今日ついに決着した(たぶん)。エサをやりながらふと見ると、白系雄鶏くんの右目がつぶれている(ようにみえた)。
「決まったようだよ!」私は夫に知らせた。白君はほんの少し遠慮がちにエサをついばんでいる。今年も白君は NO.2の地位に甘んじるのだろうか?
さて、この間、雌鶏たちは、といえば、これがまた飄々というか、「どこ吹く風」の世界で淡々といった様子。我関せずとホント、マイペースなのだ。せっせとエサをつつくだけであった……。
ところで、大分ではペットのチャボまで受難=A鳥インフルエンザで死亡、ほかの鶏は焼却処分というではないか! あっちでもこっちでもなんと多くの鳥たちが死に追いやられていることか!小学校の鳥まで住まえなくなりそうだとか。
これって一体なんなんですか?昨年から続くハクビシン・鯉・牛・豚・鶏、さっきのニュースじゃ豹・虎・そして猫まで!どうも人間たちの今までの仕打ちに仕返ししてるんじゃないかい?「自爆テロ」の手法で……(夫いわく、「細菌兵器だろ、こりゃ」)。捨て身≠ネのはイラクの一部やアルカイダばかりではないのかもしれない……。
インフルエンザが大流行するのは、体力が落ちたり弱ったりしたときだという。現に「スペイン風邪」は、第一次世界大戦の最中だった。今また戦争が、大国の横暴で引き起こされている。そして、体力の弱い地域から鳥インフルエンザが広がりつつある。これこそが本当の新世紀の始まりなのかもしれない(いや、世紀末というべきか)。種族の生存が許されるかどうか、生存に値するか否かの、大いなるものによるテストが始まった新世紀…。
自衛隊が「自衛」隊でなくなる日本……!怖ろしさに涙が出る……。しかし、泣いている場合ではない。なにかせねば。大人の誰もができること…、まずは参院選、この一票の重さよ! (2・20)
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